ハヤカワ版

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850話『バルディオク』の翻訳について

ハヤカワ版ローダン425巻『バルディオク』が刊行された。850話『バルディオク』は、フォルツ作品のひとつの頂点である。シリーズの流れ的には1000話の方が集大成かもしれないが、力強き者バルディオクとその兄弟たちの運命が描かれるこちらの方が、...
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テル女:誤訳チェック (8)

800話、なんとか予告どおり、最後の誤訳チェックとなる。気になったのはクレノホ編、Frage も Verdacht も Zwang もぜーんぶ「疑問」なのね……。疑問、懸念、強迫観念じゃろ。文脈的に。ハヤカワ版:(p230)なにも動かず、な...
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テル女:誤訳チェック (7)

800話ツッコミ連載、今回はモイクリナ編とその前後でお送りする。とりあげた数は少ないが、ちょっと原文が長めである。お付き合いいただくには我慢が必要かも。ハヤカワ版:(p219) テルムの女帝は第三惑星(現地名ドラクリオホ)でケルセイレーンの...
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テル女:誤訳チェック (6)

最後の誤訳チェック……とは、さすがに、まだいかない(笑)少し短いが、今回はミトラ編とその前後。ハヤカワ版:(p204)「テラにイカロスという少年の話があってね」原文:"Es gibt eine alte terranische Sage v...
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テル女:用語チェック (3)

最後の訳語チェックとなる。過去編は複数種族・幾世代にもわたるが、各々が短いから、こんなもんじゃろ。■ケルシル人 die Kelsiren男性単数が Kelsire 、女性単数(複数)で Kelsirin(nen) 、複数が Kelsiren...
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テル女:誤訳チェック (5)

ちょっと間が空いてしまった、ヴリション編の後編である。いよいよプリオール波動発射!もとい発信と、テルムの女帝誕生秘話……なのだが。ハヤカワ版:(p183)科学者は宙航士たちに、感動的な感謝の言葉を述べた。原文:Der Wissenschaf...
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テル女:誤訳チェック (4)

結局、1回でおさめるには不適当な分量になりそうなので、ヴリション編も前後編で。今回は、人類III を含む前半……ソティウルによる計画説明会のくだりまで。ハヤカワ版:(p161)「それはわからない」と、ドブラク。「ただ、テルムの女帝は、強力な...
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テル女:用語チェック (2)

過去III・ヴリション編の照合に移る前に、用語チェックの第2回を。人名とかは、わざとちがう読みにしているものもある。自分なりの理由はあるが、それはそれ、適当に読み流してかまわない。■人物ヴリション Vlissionフョルト Fyoltドラシ...
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テル女:誤訳チェック (3)

さて、3回目はカラジアン編の最終回、アーカイヴ操作センターのドンパチ・シーンである。データの「吸出し」がすべて「受信」になっていたりするが、そのへんはさておいて。原文と内容にゴッドハンドな隔たりがあるのを2箇所ほど。あとはついでである。ハヤ...
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テル女:誤訳チェック (2)

で、今回、いちばん泣けた誤訳である。ハヤカワ版:(p150)「生きのこる者はいるかもしれないが、あてにはできないだろう。いや、宇宙と、そこに生きる人々に遺産を託すことはできない。われわれの知識をうけつぐ者は、そこに内包されている危険に対する...